14/08/30

昨日の赤坂BLITZで発表した活動休止。
突然のことで、非常に驚かれた方も多いかと思います
理由は外でもなく、以前から患っていた僕の顎関節症の為です。
始まりは約8年ほど前からのことなので、随分と昔から痛みや違和感はあったのですが、年々顎の痛みは増し、また顎関節症に伴う慢性的な頭痛、目眩、顎の周りの筋肉の緊張、肩凝り、耳鳴りなどが常に起こるようになってきました。
顎関節症というのは顎関節部や周りの筋肉の疼痛、関節音、開口障害など、顎周辺の異常を含めた、慢性疾患の総括的な診断名です。
ですので人によって症状にも違いはあるのですが、僕の場合は口の開閉時の度にズレが生じ、上顎と下顎の接続部が擦れ合う衝撃により、痛みや様々な症状が出るというものです。
当初は鈍い痛みだけだったのですが、年数を重ねるごとに悪化の一途を辿り、今に至るようになりました。
スプリント療法と呼ばれる、就寝時にマウスピースを着用する方法や、顎の位置と首の骨の歪みを改善させるために、奥歯でお箸を噛んで矯正するという方法、また痛みそのものを軽減する為の薬物療法、筋肉の凝りをほぐすマッサージなど、様々なことを行ってきました。
ですがどれも根本的な治療にはならず、口腔外科以外にも大学病院など、何カ所かの医療機関でレントゲンを撮って診てもらったのですが、結果はどれも同じ...これ以上悪化するようであれば、顎にボルトを入れる手術をするしかないと言われました。
顎関節症になる経緯としましては様々な要因があるのですが、僕の場合はやはり長年歌を歌ってきたことによるものではないかとのことでした。
随伴症状はあるものの、通常の生活は問題なくこなせるのですが、やはり歌を歌うということは顎に大きな負担となるのです。
これはある種、職業病でもあるのですが、「休息をとりながらの活動でなければ、間違いなく音楽活動の寿命を縮めることになるだろう。いつ突然歌えなくなってしまうかはわからない」そう言われたのが数年前でした。
仮に手術をしてボルトを埋め込んだとしても、今までのように繊細な表現で歌えるという保証はどこにもありません。
47都道府県ツアーをスタートさせた当初はなんとか乗り切るつもりだったのですが、ツアー中盤に激しい痛みを伴うようになり、以前から症状を知っていてくれていたメンバーに相談する次第となったのです。
そして、このまま今のペースで続けて行くことは難しいという、苦渋の決断をすることになりました。
僕の今の状況、そして気持ちを十分に理解してくれ、療養することを勧めてくれたメンバー。
バンドを長く続けていると仲違いすることも多いのかもしれませんが、Dは互いを尊重し合い、共に戦うことができる大切な仲間です。
こんな最高のメンバーと出逢い、そして音楽を創り出すことができるのはこの上ない幸せであり、人生最後のバンドに相応しいと思っています。
また契約中のビクターの皆さんにも、今回の件についてご理解頂き、ゆっくり休んでからまた一緒に頑張ってやっていこうという、有り難い言葉をかけてくださりました。
10周年という大きな節目を終え、11年と半年...
目まぐるしい時代の中、Dはずっと前を向いて走り続けてきました。
どんな時もみんなに助けられ、励まされ、だから眼差しを未来に向けることができたんだと思います。
11年半の想い出はあまりにも多くて、とても語り尽くせないけれど、どれも心に深く残る大切な想い出ばかりです。
このまま今までのようなハードなペースで活動していれば、近い将来、必ず歌えなくなる日が来ます。
来年のスケジュールを決め、しばらくはなんとか歌えたとしても、突然歌えなくなってしまったとしたら...
そうなれば予定をキャンセルせざるを得なくなります。
突然メンバーや関係者、ファンの皆さんに迷惑をかけてしまうぐらいならば、ライヴの場を借りて、きちんと理由を説明して、少しでも歌手生命が伸びる様に、そしてDを少しでも長く続けて行ける様に療養することがベストだと思ったのです。
活動休止の理由を曖昧な表現にしてしまったら、きっと色々と思考を巡らせてしまうだろうし、もっと心配かけてしまうことにもなり兼ねない、そうと思ったので、はっきりと真実を話そうと決意しました。
いつ、どのタイミングで歌えなくなるかは、医師も僕も、誰にもわからないので、歌えるうちに沢山の人に歌を聞いてもらいたい...その一心で、今までずっと走り続けて来たので、どこかで無茶をしたり、生き急いでいた部分もあったのだと思います。
未来をこの目で見ることができないからこそ、今できることの最大限まで、可能な限り頑張ろう。
今やらなければ、もうこの先の未来ではもしかしたらできないかもしれない。
あと何回、こうしてみんなの前で歌うことが出来るんだろう?
そう思えば思うほどに、もどかしい気持ちに駆られ、スケジュールを積み重ねてきました。
曲は勿論、歌詞にその時々の想いを込めてきたことも少なくはありません。
今回の症状だけに限られた話ではありませんが、人や動物、すべてのものには必ず終わりがやってきます。
その中で、どの瞬間に自身の終末が訪れても、後悔のないように。
そう思って生きてきましたし、その気持ちを素直に曲へ注いできました。
眠れぬ夜は、凄く不安な気持ちになることもあります。
けれどライヴをしていると、ファンのみんなの楽しんでいる姿や、笑顔、そして声援で、そんな事を忘れてしまうくらい楽しいです。
歌を歌うことは何より、僕にとって幸せを実感させられる瞬間でもあるから。
メンバー、関係者、そしてファンの皆さん。
目に見える力、そして見えない力でも、いつの日も支えてきてくれました。
今の目標は大きく二つ。
まずは47都道府県、そして、この2014年の全てのライヴを精一杯歌いきること。
ファイナルの舞浜アンフィシアター、これはライヴ中のMCでも言いましたが、DVD化することが決まりました。
その後の男限定ライヴ、そして急遽決めた活動休止前、最後となるFC限定ライヴ。
活動休止の一件を伝える前に告知として伝えさせてもらった、3年半ぶりにリリースすることとなったフルアルバム「KINGDOM」、そしてそれに伴う発売記念ライヴ。
これらのすべてのライヴ、最後の一曲まで歌いきることを目指しています。
そして10月のツアー再開までに、フルアルバムのレコーディングを無事に終わらせ、D至上最高のアルバムを作ること。
2014年、現状Dに残された時間はあと4ヶ月。
ライヴもアルバムも、自身の力を出し切り、しっかりとやりきること。
これが今の僕の最大の目標です。
顎関節症というのは完治するものではないので、具体的にいつ頃復活しますといった、絶対的な約束は出来ないのですが、皆さんにこの言葉が許されるのであれば、Dが活動を休止しても、いつの日かまた、ステージに戻って来る日を...復活の日を待っていてほしいです。
アルバムに挿入される新曲を、本編の最後に歌わせてもらったのですが、この曲は僕の今の気持ち、そして描き続けて来たヴァンパイアストーリーの世界観を織り交ぜて、ドライツェンの生涯、そして最期を描きました。
物語ではあるものの、今までも多くの楽曲にその時感じた自分の想いを込めてきました。
「終焉~宇宙への回帰~」と名付けた今回の曲も、今の自分の心境と重なる歌詞が沢山散りばめられていますので、是非11/12に発売するアルバムで聴いてもらえたらと思います。
これまでみんなと過ごして来た短くも長くもあった11年半は、本当に、本当に薔薇色の日々でした。
2014年のスケジュールを終えた時、それが永遠の終わりではないと願いたいし、信じたいです。
けれど、本当の終わりがいつ来ても、決して後悔のないように、残された時間は、今まで以上にみんなに想いを伝えたいです。
世の中にはどうにもならない病におかされたり、事故や戦争に巻き込まれたり...それでも懸命に、力強く生きている方はたくさんいらっしゃいます。
僕は今、こうして生きていますし、昨日もみんなの前で歌うことができました。
それはとてもとても幸せなことだと思います。
何が幸せで、何が不幸か。
人によってその捉え方に違いはあれど、生きているということは、何にも代え難い幸せなのです。
僕も力強く、一日一日を大切に噛み締めながら生きて行きたいです。
そして歌手人生として、限りある日々を大切にしたい。
今はそう思っています。
Dはいつの日も、みんなを守る存在で在りたい...そう思って、活動を続けてきました。
みんなが旅立つことがあったとしても、いつでも帰って来れる場所を守り続けていたかった。
昨日もライヴを楽しみに来てくれていたのに、大好きなみんなに悲しい想いをさせてしまったし、それに約束を守れなくなってしまったことを、本当に申し訳なく思っています。
誕生日を祝ってくれたメンバー、関係者、ファンのみんな。
たくさんの愛溢れる言葉、手紙、寄せ書き、お花、贈り物...
どんな想いで僕に贈ってくれたのか、そう思うと本当に胸が苦しいです。
ステージで祝ってもらった時、あの後に待ち構えている発表が脳裏を過って、上手く話せなかった。
いつもなら、これからも着いて来い!共に進んで行こう!
そう力強く言えたのに、その言葉を伝えることができなかった。
ステージから見える、みんなの悲哀に満ちた表情、そして涙。
喜びを、そして苦しみに手を差し伸べるために歌って来た音楽。
それなのに、僕は結果的にみんなを悲しませてしまった。
けれど、今回の発表は、自分自身にとっても、メンバーにとっても、そしてDを愛してくれる全てのファンにとっても重い内容になってしまいましたが、これはDを終わらせる為の決断ではないです。
僕もメンバーも、可能であればずっとこのまま続けていきたい、そう思えるバンドだから。
けれどこうなってしまった以上、今年が終わったら療養したいと思います。
少しでもDを長く続け、また皆さんの前にこの5人で立てるように。
Dという薔薇園は僕らが守り続ける場所だったけれど、それが叶わないから、僕らがいつの日か帰って来れるその日までは、みんなが守り続けてくれると嬉しいです。
僕は長い間、ずっと愛を歌を歌って来て、曲を作って来たけれど、みんなに何か残してあげられたのかな。
そう思うことも度々あるけれど、ライヴ終演後の握手でみんなが目に涙を浮かべ、言ってくれた「ずっと待ってます」。
あんなにも悲しい想いをさせたのに、僕とDを勇気づけてくれたみんなの言葉に、救われました。
本当に本当に、いつもありがとう。
今年いっぱいDをやりきったら休むけれど、きっとまたみんなの前で歌える日が来ますように。
とにかく今は決まっているスケジュールを精一杯、自分自身を含め、Dを愛するみんなの為に頑張ります。
今までありがとうではなく、これからもありがとうと言い続ける為に。